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適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

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ぴょん吉
こんにちは!ぴょん吉です。

適応障害を発症してから3年ほど通院した後、今はすっかり元気になりました。

詳しいことは他の記事でも書いていますが、一番大きなウェイトを占めていたのが「仕事」に対する向き合い方

フルタイムで働いていると、家族と過ごす時間よりも仕事をしている時間の方が圧倒的に長い。そこでムリをしてしまうことで病気を呼んでしまうこともあるんですね。

ぴょん吉
8時間も働いていれば、どうしても生活の中心になってしまうもの…。

働く年数が長くなればなるほど、仕事に対する価値観や自分のやり方が確立されていくものですが、中には「重大な思い込み」も存在します。

適応障害となってカウンセリングを受けて、初めて自分が「重大な思い込み」をしていたことに気づきました。

この病気になって大変な思いをしましたが、この気付きに関しては「病気になって得した!」と思えるポイントです。

今回は、私がカウンセリングで気づいた自分なりの「仕事への向き合い方」をお話しようと思います。

職場が回るように考えるのは、あなたではなく管理職

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「誰も動かないから私がやる」のは間違い

 

一人っきりの部署でもない限り(ほとんどないでしょうね)、他の人と一緒に働くことが普通の職場。

それぞれに得意・不得意があり、立場も考え方も違う中で何とかやっているのが普通ですよね。

上司のリアクションに失望して「錯覚」する毎日

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

私は目の前のことだけに集中するよりは、部署全体や今後の課題などを見越して先手を打つのが得意です。

下っ端なので力は足りませんが、先輩や上司に進言して作ったシステムもありました。

部署の様子を見れば分かることなのに、私が進言すると初めて気づいたようなリアクションを取られます。

そういうことが続くと、元来マジメな私は余計な使命感に襲われます。

【自分がしっかりしなきゃ】

【気付けるのは私なんだから、私がやらなきゃ】

【誰も動かないから私が率先して動かないと】

自分がいなければ職場が回らないような「錯覚」に陥るわけですね。

カウンセリングを受けるまで、これが「錯覚」だとは気づきませんでした。

職場を回すために全力を尽くすことが自分の役割だと思っていたくらいでしたからね。

管理職の仕事まで肩代わりする必要はない

仕事に関して、カウンセリングで言われてハッとした言葉があります。

職場の業務が回るように調整するのは管理職の仕事。あなたの仕事ではないんだよ。そこまで背負う必要なんてない。

知らないうちに重い荷物を背負い込んでいたんです。

誰に頼まれたわけでも、押し付けられたでもない。自分で率先して背負い込んでいたんだからタチが悪い(笑)。

ぴょん吉
この言葉をSNSで発信したら多くの反響がありました。

同じような思考になっている人は予想以上に多いのかもしれません。

「信頼されて任される」のと「丸投げされる」のは似て非なるもの

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

「これやっといて」と何気なく渡された仕事を、何も考えずに受け取って進めていることも多くあります。

しかし、なぜ自分にこの仕事が回ってきたのか疑問に思ったことはありませんか?

先を見越した指示を出せる上司は意外と少ない?

一つの仕事は独立しているわけではありません。

必ず何か別の仕事につながっているわけで、本来ならそこまで見越した成果を出すことが社会人としてやるべきことです。

管理職であれば、仕事の先に達成したいビジョンを持ち、それに合ったスキルを持つ部下に業務を振り分けることが求められます。

が、残念なことにそれができる管理職は少ないようです。

ぴょん吉
とりあえず気になったことを近くにいる部下に振ってみるだけ。

これではこっちの身がもたなくなるのも当たり前ですよね。

ただ盲目的に働く癖がついてしまう…

思い付きで振られる仕事は、必然的に事務所にいることの多かった私がもろにかぶることになりました。

どう考えても私より適任がいることでも、とりあえず私に来る。そこから私が他の人に手伝ってもらう体で振り分けるようなことも多々ありました。

私のスキルを理解したわけでもなく、信頼しているわけでもなく(不信感はないにしても)、とりあえず丸投げしてくるわけですね。

前述のように妙な使命感にとらわれている状態では、何となく不満も感じながら従順に働き続けてしまうんです。

これは適応障害になったからこそ気づいたことです。ある意味冷静さを取り戻すきっかけになりました。

管理職が動かなければ、他を動かして味方につける

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

人の上に立てば、今まで見えなかったものが見えてくるのでしょう。

気にかけることも増え、仕事への向き合い方も変わってくるのは理解できますが…。

調整役を引き受けるとメンタルが崩れやすい

管理職であるなら、ある程度引っ張っていく能力は持っていてくれないと困るのも事実。

ワンマンで人の意見を聴かないのも困りますが、調整力に乏しくて事なかれ主義の管理職のもとでは部下のメンタルは病んでいく一方です。

部署の中で誰かが必ず「調整役」に回らなくてはならず、それは大概マジメでメンタルを追い詰めやすい人だからです。

分かりやすいパワハラもあれば、静かなパワハラもあると思います。

ある意味では、静かなパワハラの方がタチが悪い。

一見穏やかで和気あいあいとした職場に見えて、実は追い詰められても声を上げられない環境になっているものです。

そうなる前に手をうつ必要がありますが、どこに頼るべきか?

同僚や先輩など、身近な人を巻き込もう

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

管理職が動かなければ、自分に近い人に協力してもらいましょう。

まずは手伝いをお願いする程度でも構いません。一人で抱えず、できる限り仕事を共有するようにクセをつけます。

言ってみれば、調整役を自分以外に何人も増やすということです。

自分だけでなく、周りの人にも業務の全体像を見て調整するクセをつけてもらえば、自分一人でどうにかしなくても良くなりますからね。

こちらの記事でも仕事術について書いています。

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「専門知識を使う脳」と「雑用をする脳」は違う

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ここでいう「雑用」とは、あくまで「専門知識以外のこと」と定義します。「取るに足らない仕事」と言っているわけではありませんのでご了承ください。

違う「脳」が割り込んでくると意図が切れる

自分の仕事に集中しているときに、突然他の人が話しかけてきて集中力が途切れてしまったことはありませんか?

実は話しかけられた内容によって、集中力の回復に差が出てくるようなんです。

それに関して、カウンセリングで言われた言葉がこちら。

「専門知識を駆使する脳」と「雑用をする脳」は違うんだよ。同じ専門分野の話が入ってくるだけなら、割とすぐに元の状態に戻れるから問題ない。一方の脳を使っているときにもう一方が割り込んでくると、集中力や意図は完全に切れちゃうからね。

私の場合よくあったのは、電子カルテ上で患者さんの状態を確認している時に割り込まれるケース。

術後の栄養状態が悪くて介入が必要な患者さんに対しての所見をカルテに書き込んでいる最中に「コピー用紙頼んどいて」とか言われたりするんですね。

ぴょん吉
これが地味にイラっと来る(笑)。

これが同じく栄養に関する話が入ってくるようなら問題なかったでしょうが、資格がなくても誰でもできるような物品発注の話をぶっ込まれた。

まさに違う脳が強引に割り込んでくる状態。

この後、カルテに何を書いていいんだかぶっ飛びました。

自分で切り替える力が必要

相手側には悪気はありません。必要なことを忘れないうちに言っただけなんでしょうからね。

それに、割り込まれても平気な人もいます。うらやましい…。

割り込まれるのが嫌な人は、私のように知らないうちにストレスを溜め込んでメンタル崩壊する可能性もあります。

他人は何を言っても変わりません。単にめんどくさいやつだと思われてこちらが損します。

ぴょん吉
こればっかりは自分で切り替えるしかないんですね。

一度切れてしまった集中力を無理やり取り戻そうとするのもしんどい。そういうときは一旦離席してます。

中途半端でぶら下がって時間とメンタルを無駄にするよりは、思い切って気分転換をしてから再出発するのが得策です。

雑用を処理する時間をあらかじめ作っておく

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

自分の専門分野だけに集中できる人は少ないでしょう。

その道の権威を言われる人でも、研究だけに没頭しているだけではありません。研究費の捻出や人のマネジメントなど、力があればあるだけの雑用もついて回ります。

私も管理栄養士としての仕事の他に、物品発注やら業者対応やらをなし崩しに対応する状況になっていました。

ぴょん吉
とてもじゃないけど集中できる状態ではなかったですね。

集中力を維持するためのシステムを作ってみた

そこで、できるだけ雑用に割り込まれないように、発注にかける時間を決めました。

幸い、厨房内の物品については委託業者のスタッフさんが週1で申請してきてくれたので、物品発注はそのタイミングのみに決めました。

他のタイミングで申請したいときは書類一式を各自で揃えてもらうか、メモに書いてデスクに置いておくシステムに。

「口頭で伝えても行き違いで発注し損ねますから…」という体ですが、実際には発注を面倒にして作業を一つのタイミングに集約する狙いがありました。

おっさんたちは覚えが悪くてダメでしたが、他の人はルールを守ってくれたのでだいぶ楽になりました。

うちの部署は付き合いが長く少人数だったので上手くいったやり方です。

大所帯ではルール化するのは難しいかもしれませんが、できるだけ割り込まれない工夫をすることが重要だと思います。

周りが「感情」から話しているときはほっとく

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冷静な会話に感情はない

まぁ、何も仕事中は鉄仮面のように生きましょうってわけではないんですが(笑)。

業務を進めていく上で、他のスタッフとの協議は必要不可欠。とはいえ、お互い人間ですから気に入らないこともそれなりにあるでしょう。

言葉づかい一つで周りへの影響をセーブできる

以下の2種類の言葉づかいを比べてみてください。

「あー、もう!人員が足らないってのに、なんで余計な仕事持ってくるのかな~?やるのは部下ばっかりで自分はやらないくせに!少しは現場の状況を見に来いよ!」

もう一つ。

「今の人員じゃこの業務は難しいね。現場のキャパシティに合った業務内容にしてもらうためにも、今の状況を確認してもらおうか」

構図は両方同じ。ポンポン丸投げしてくる管理職の下にいる部下です。

不満たらたらな言葉運びと、冷静に打開策を打ち出す言葉運び。落ち着いて聞いていられるのはどちらですか?

同じ内容のことでも、感情が先走っているのとそうでないのとでは響きが違います。

感情的な会話をぶつけられると自分も引っ張られる

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

感情が先に立った会話は、聞いている人にも言っている本人にもダメージがあります。

特にメンタル疾患を持っている人(持ちやすい傾向の人)やHSPと言われる共感しやすい人などは、その空気に引っ張られて予想以上に傷ついてしまうこともあるでしょう。

言葉のパワーは強いものです。薬にも毒にもなるほど。

自分が心身ともに元気なときは気にならないでしょうが、ちょっと調子が悪いときにはテキメンに不調が出てしまうもの。

気持ちが引っ張られていることに気がついたら、踏みとどまることも大事なのではないでしょうか。

職場というのは仕事をしに行く場所です。私個人としては、必要以上に敵対することも仲良くなることも必要ないと思っています。

一歩引いて構えていても特に支障はないのでは。あまり露骨にならないようにしてはいますけどね(笑)。

時には時間をおくことも大事

相手が感情に囚われている間は冷静な会話は難しいでしょう。

「もうちょっと落ち着きな」なんて意見しようものなら、そこからさらにヒートアップしかねない。

ぴょん吉
面倒なことこの上ない状態になります。

そういうときはテキトーに相槌を打ち、こちらからは冷静な会話を心がけています。そうすると、逆に向こうが冷静さを取り戻してくれる場合もありますからね。

それでもダメなら、早々に会話から抜け出しておき、時間が経ってからまた話を戻すようにしています。

その場でどうにかしようと思うと、一人よがりでハマり込んでろくなことになりません。不毛な時間は短い方がいいですからね。

「時が解決してくれる」ということもあります。

まとめ

適応障害から考える、新しい「仕事への向き合い方」

我が家には住宅ローンもありますし、子どもたちの教育費なんかもありますから、いつまでも療養しているわけにはいきませんでした。

が、職場での人間関係や諸々やり過ごすためには、仕事への向き合い方も今まで通りというわけにはいきません。

今までのやり方では、どこに行ってもまた同じように再発させる確率が上がるだけ。それは絶対に避けたいことです。

自分のやり方を手放すのは大変ですが、やるだけの価値はあること。いろいろ試した挙句、私は前職を退職してフリーランスに転向し、現在はパート勤務と両立して無理なく働いています。

結果として、今は本当に望む仕事だけを続けられているので、自分の選択は間違ってなかったと思えていますね。

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今すぐ方向転換は難しい方も多いと思いますが、後々の自分や家族のためにも、自分と仕事との距離感を見直し始めてはいかがでしょうか。

  • この記事を書いた人

ぴょん吉

管理栄養士・2児のママ。
それなりに順調に来ていたと思っていた矢先、仕事・育児・プライベートに頑張りすぎて2019年に適応障害を発症。
退職後は完全在宅WEBライター・ディレクターとして生計を立てられるようになるが、栄養士業務への未練が断ち切れず。学校給食調理のパート勤務から現場復帰を果たす。
メンタル疾患の闘病を経て、好きな仕事だけを選んで生きるワーママ生活を発信します。

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