本記事には広告・プロモーションが含まれています。
毎日3食用意しなければならない食事。献立を考えて、料理して、盛り付けて、片付けて…。
「なんでもいいや」って思いつつ、昨日と同じものじゃつまんない。だからといって、凝ったものは作れないし面倒。
元気なときだってそんななのに、気持ちが乗らないときや体調が悪いときなんて余計にやる気が出ません。
とはいえ、何も食べないわけにはいきませんよね?
体を維持するためにも、ストレスに対抗するためにも、栄養を摂ることはとても大事なことです。
-
メンタルがきついときに食べた方がいいものはある?管理栄養士が解説!
本記事には広告・プロモーションが含まれています。 今回の記事では、メンタルヘルスと栄養の関係について書いてみました。 私自身、適応障害の治療のために約3年間心療内科に通院しました。今は回復して元気にな ...
続きを見る
この記事では、気持ちが乗らないときのご飯の食べ方を解説していきます。
管理栄養士として年間700~800件の栄養相談を行い、適応障害でどん底を味わった患者でもある私が、無理なく賢く食事を摂れる小技を紹介します!
無理せず栄養を摂るコツ
食べたくないときは無理しない
メンタル疾患による身体的症状がツライときに、無理やり何かを食べなくてもいいと思っています。
食欲が出てきたり、何か食べたいものが浮かぶようになったら、それは回復してきた兆しです。そうなってから食べるようにしてもいいかもしれません。
無理して食べて吐き戻してしまったりすると、かえって脱水のリスクが上がります。消化器官も弱っている可能性がありますので、刺激して粘膜が荒れてしまうこともあります。
水分だけはしっかり摂るようにして、まずはこころが落ち着くのを待ちましょう。
食べられない期間があまりに長引くようなら、次の外来まで待たずにかかりつけに相談するのがおすすめです。
少量ずつでもいろいろな食材を摂る
ある程度食欲が出てきたら、食べる「量」より「質」を考えていきます。
具体的には、ご飯に加えて肉・魚・野菜・卵などいろいろな食材が入っている食事にしていきます。
例えば・・。
- サンドイッチのように1つの商品にパン・ハム・野菜が入っているものにする
- 白ご飯だけでなく、納豆や卵かけご飯にする
- フリーズドライの味噌汁にご飯を少し入れて食べる
- ゼリー飲料(ウィダーインゼリーなど)はプロテインがプラスされているものにする
家にあるものを組み合わせて、自分が食べられる量だけ食べればいいのです。
まずは食事を摂ることの練習、習慣を取り戻すだけだと思いましょう。
調子が良いときに常備できる食品をそろえておく
買い物に行けたら、長持ちする食品類を買いだめしておきましょう。
前述のフリーズドライの味噌汁やレトルト食品などがいいですね。
こういった商品は健康にあまり良くないイメージがありますが、まずは何でも食べることが重要。
回復したてのときは、次にいつ出かけられるか分かりません。たぶん翌日には疲れちゃいます。
買いだめがあれば、とりあえず数日は出られなくても大丈夫。前日までの自分が頑張って仕入れてくれましたからね~。
ポイントは、とにかく焦らないこと。できることから始めてみましょう。
メンタルを整える、外食・中食の組み合わせ術
メンタル疾患がある人もない人も、気持ちが落ちているときには料理なんてやる気ゼロ。
今は何でも売っているし、自宅に届けてくれるサービスも充実しています。最近のウーバーイーツなんて、コンビニのものも買って持ってきてくれるみたいですね。
何でもアリな世の中ですが、だからこそ「選ぶ力」が大事になってきます。
ここでは、やる気がなくても栄養を効率よく摂れるコツをご紹介します。
おにぎりの選び方
手軽に食べられて、なおかつ腹持ちが良いおにぎり。量としては2個程度が適量です。
ここでのポイントは、やはり具の選び方ですね。
オススメは鮭や肉類、卵が入ったもの。タンパク質も一緒に摂れるものを選ぶといいでしょう。少なくとも、2つのうち1つはタンパク質系の具を探しましょうね。
また、具だくさんの炊き込みご飯おにぎりなどもいいですね。ビタミンDが摂れるきのこ類が入っている確率も高いです。
最近は玄米などの雑穀を使ったおにぎりも多く販売されています。食物繊維量が通常の白飯の数倍になるので、腸内環境を整える上でもオススメです。
玄米には、セロトニンを作るのに必要なビタミンB6も豊富。玄米おにぎりをお供にお散歩もいいかも。
レトルト食品にすれば、お家でカンタンに玄米ご飯を食べられます。炊くときに比率や水加減が地味に面倒なので、非常食代わりに買ってしまうのもアリですね。
ビタミンDやセロトニンについては、こちらの記事でもくわしく書いています。
-
メンタルがきついときに食べた方がいいものはある?管理栄養士が解説!
本記事には広告・プロモーションが含まれています。 今回の記事では、メンタルヘルスと栄養の関係について書いてみました。 私自身、適応障害の治療のために約3年間心療内科に通院しました。今は回復して元気にな ...
続きを見る
乳製品をプラスする
乳製品は糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素に加え、乳酸菌などの善玉菌をバランス良く含んでいます。少量でも体に嬉しい食品ですね。
メインのものに、牛乳やヨーグルト、チーズなどを一つ追加するのもOKです。
特にヨーグルトはオススメです。食べやすさもありますが、発酵食品の良さと種類の多さが魅力的。
大きさとしては、よく3個セットで売っているような普通のサイズでOK。特別大きなものを買う必要はありません。
食欲がないときには、フルーツやアロエなど具が入っているものを選ぶといいでしょう。糖質量としては多くなりますが、他のものが食べられないような状況であれば過剰摂取にはなりません。
また、飲むヨーグルトも使い勝手バツグン。
ここ最近の傾向としては「R-1」などのように「生きたまま腸に届く乳酸菌」が入っているものが主流です。トクホか、それに近いものが数多く売られています。
メンタル疾患によって食事量が落ちているときは、栄養不足・活動不足に伴う便秘や下痢によって腸内環境の悪化が心配されます。
乳製品を摂ることで環境改善が期待でき、そこから全身の状態が改善することにつながれば気持ちも上向きになれるかもしれません。
飲みやすいサイズなので食欲がないときでも摂りやすいし、まとめ買いにも向いていると思います。
缶詰を活用する
一昔前は缶詰というと「非常食」とか「貧乏」みたいなイメージがありました(私だけ?)。
でも、今は違います。1缶500~1000円程度の高級缶詰もあり、一つのジャンルとして確立されています。
缶詰は具と味付け・煮汁などを一緒に缶に入れ、真空保存した食品です。空気に触れないため劣化が抑えられ、常温での長期保存が可能です。買い置きには最適ですね。
また、真空保存するのは消費期限のためだけではありません。真空で長時間おくことで、食材へ味がじっくり染み込むのを促します。作ってすぐより、あえて時間を置いた方が旨味も増して美味しくいただけるのが缶詰の魅力。
オススメは、サバやイワシなど青魚の缶詰。水煮から味付けまで豊富な品揃え。
うちの夫もサバ缶が好きで、よく買い置きしています。
青魚は、前述のオススメ栄養素のほとんどを含んでいます。また、骨ごと食べられるのでカルシウムも摂れるので良いことづくめ!
そのまま食べてもいいし、トマト缶と一緒に煮ればおしゃれな一品にも早変わり。
その他にも焼き鳥缶などしっかり味がついたものは食欲増進の効果も期待できます。大豆など通常手間がかかるものも、缶詰なら手軽に摂れますよね。
買い置きするときにはマストな商品ですね。
詰め合わせパックだといろんな味が楽しめて良さそうです。毎日続けて食べちゃいそうだな(笑)。
できるだけセットメニューにする
外食やデリバリーの際に、できるだけ単品にならないようにすることも大事です。
メインの料理だけだと、どうしても栄養も偏りがち。サラダや味噌汁など、他に追加で付けられるものがないか確認しましょう。
食欲がなくて一度に食べ切れなければ、半分にして2回に分けて食べたり、追加のものは小腹が空いたときに食べるように取っておいてもいいでしょう。
夏場は温度管理に気をつけて、冷めたらすぐに冷蔵庫保存してくださいね。
息抜きにはお菓子も大切
毎日の生活の中で、やはり息抜きは大切です。
食事以外の間食も必要ですね。あまり食べすぎるのも良くないですが、変に我慢しても気持ちが落ち込む一方。
個包装のものを食べる分だけ持ってきたり、小皿に出して持ってくるようにしたりと、食べる量をコントロールできるように工夫しましょう。
手が届くところにたくさんあると過食気味になり、それで自己嫌悪・・なんて悪循環もあります。調子がいいときに少しずつ練習しましょう。
お菓子以外の間食も始めてみるといいかもしれません。フルーツなんてどうでしょう?
特におすすめの食材はバナナ。トリプトファン・ビタミンB6、炭水化物の全てを含んでいます。メンタルに優しい果物NO.1です!
調理も必要ないので手軽に食べられますね。日持ちがあまり良くないのが難点ですが、レモン汁をかけて冷凍してしまえば保存もできるし、シャーベット風にさっぱり食べられてオススメです。
まとめ
ここまで読んで頂くと分かりますが、ポイントは一つ。
【調子がいいときに、日持ちする食品(特にタンパク質系)を買い揃えておくこと】
メンタル疾患があると、日々の体調は目まぐるしく変わります。
昨日は家事も散歩もできたのに、今朝目が冷めたら布団から出られないほど体調が悪い・・なんてことは日常。
「今日はいい感じ!」と思った日に、ダメになっちゃいそうな日の準備をしておくことをオススメします。